不確実性の高い新規事業を推進する原動力は「可能性を制限する要素を世の中から取り除きたい」から。ヘルスケア領域のプラットフォーマーの更なる可能性
この記事に登場する人
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マリコ
早稲田大学卒業後、ハロゲンランプ国内トップメーカーに営業として入社。アクセンチュアへ転職後、小売大手のデジタル戦略子会社にてシニアマネージャー職を務め本体へ出向、PMO、BPR、組織風土改革など幅広い領域に携わる。2023年「部活みたいな」熱い仲間と活躍できる場を求めてクーリエに参画。プライベートでは幼少期の海外生活をきっかけにNPO法人に入り「人間の可能性を制限する要素を世の中から取り除き、多様性が機能する社会」を目指して、難民の就労支援に取り組む。(サムネイルは自画像・・・多才!)
クーリエの新規事業「みんなの介護マーケット」とは?
ーマリコさんの担当する「みんなの介護マーケット」について、今取り組んでいることと役割を教えていただきたいです。
「みんなの介護マーケット」は「みんなの介護」「みんなの介護求人」という2つの主力事業で蓄積してきた顧客基盤を活用し、介護事業者様と介護関連用品・サービス提供事業者様をマッチングするメディアプラットフォーム事業です。
私は「みんなの介護マーケット」のグロースをリードする立場のためセールス担当としても動きますし、マーケ施策担当でもあります。今取り組んでいることは、まずは我々のプラットフォームを利用してくださる方を継続的に増やすこと。そのために製品・サービスを探している介護事業者と、掲載している企業の両方にとって意味がある「情報」とは何なのかを考え、実装に向けてサービス設計することです。事業部メンバーとして、開発・デザインチームへUIUX設計やシステム開発に必要な要件をお渡しする立場という側面もあり、現状にとどまらず能動的に担当領域を広げていく姿勢が必要です。
ヘルスケア領域という急速に変化する成長市場の中で、既存と新規の領域両輪で「ゼロイチ」を繰り返しながら戦線を広げていけば、直面する問題は多様化、複雑化するでしょうし、本質的な事業課題の解決に近づくほど打ち手の検討・実行の難易度もあがっていくはずだと思います。
もちろん一人で何でもできるわけではありません。上長や同じチームのメンバーをはじめ、周囲の方々が大変優秀かつ助け合うカルチャーがありますので、一人で抱え込むことなくチームとしてバリューが出るように、全体の業務推進を引っ張っていきたいです。
ーユーザーにとって「みんなの介護マーケット」はどんなサービスなのでしょうか。
メーカーの営業マンだった経験から、マーケットが良いサービスだと素朴に感じる点は、製品・サービスの比較軸が業界トレンドを踏まえて提案されるため、ユーザーがポイントを押さえて情報を比較できるところです。当たり前のようでいて、売り手・買い手の関係性の中では実現が難しいので、プラットフォーマーの立場が活きる部分だと思います。
また、コンサル・小売経験から感じる面白さは、クーリエの顧客基盤の可能性です。規模・質ともに充実していること、社内にそのデータを使って事業を推進しているメンバーがいて業務知識もすぐ手に入ることが大きな特徴と考えています。アイデアを次々に検討してサービス化までつなげられる状況にあることから、取り組んでいる仕事の価値を常に感じることができますし、ある意味で未来を先取りした環境にいると思っており、加速を続けてデータ活用の未来を切り開けたらいいなと考えています。(夢は壮大に・・・)
リーン&アジャイルな体制に、さらなる挑戦を求めて
ーマリコさんのこれまでのキャリアについても教えてください。
国内トップシェアを誇る照明メーカーの営業職からキャリアをスタートしました。実は、新卒時点では就職にまったく関心がありませんでした。文学部所属だったためか周囲はお金を稼ぐことより趣味や研究に生きるタイプが多く、個人的なことながら親もコンサルでバリバリ働いており、会社員になることへの反発心もあったかもしれません。
ところが、働き出してみると思いのほか仕事に夢中になってしまいました。先輩方や取引先の方々に支えていただいたおかげで、「売る」ことの難しさと達成感を両方学ぶことができたからだと思います。今も覚えているのは、取引先である代理店所属のトップ営業マンが「照明器具販売はただの卸売ではなく、情報産業である」と教えてくださったことです。その時は代理店に商材を扱っていただくメーカーの立場として印象に残ったのですが、今のキャリアの原点になった言葉でもあるように思われます。
ーその後、アクセンチュアに転職したことがITに興味をもったきっかけだそうですね?
はい、はじめのプロジェクトは小売の管理会計システムリプレイスの要件定義だったのですが、システム関連の知識がなかったため大変苦労しました。
次のプロジェクトも同様にシステムリプレイスで、当初はいちテスターとしてアサインされたのですが、こうしたらもっと状況がよくなるのではないかという提案を繰り返すうち、チームリードの立場に立たせていただいたり、クライアントMTGに担当者として呼んでいただいたりと、徐々にスコープを広げることができました。
最終的には意思決定レイヤーの方と直接要件について協議し社内に基本設計レベルの仕様をお渡しするまでを任せてもらい、このころから仕事の面白さと手ごたえをより一層感じるようになっていきました。
もう一つの転機は、製造業で、ステークホルダーが複雑かつ大規模な新規商品企画・開発プロジェクトに、戦略的PMOとして関わったことです。
一口に”PMO”と言っても掴みづらく、”戦略”がつくと何ものなのか尚更わからないという感じですが、この立場でこだわっていたことは「タスク推進のため必要なことは何でもやること」、「そのために必要な知識は、業界知識であろうがIT技術であろうが会計であろうが何でも吸収して、専門家に相談できるレベルになること」、「筋は通すが顔色は見ないこと」です。
理解されない時期が長く続き、悩みも大きかったですが、時間が経つにつれサポートしてくださる方が増えていき、最終的にはチーム規模拡大にも繋がるような貢献ができたため、自分のやっていたことに一定の意味があったのだと感じることができました。
ーなぜ次のキャリアとしてクーリエを選んだのでしょうか。
お世話になった方々もたくさんいましたが、よりリーンで小回りが利く組織に身を置き、幅広い領域をハンドリングしてみたいという思いが強くなり、転職活動をしていました。その中で、オペレーショナルエクセレンスとデータドリブンというキーワードを掲げ、これから非連続的な成長フェーズに入ろうとしているクーリエにスカウトの形で声をかけていただきました。
ー実際に入社してみて、マリコさんから見たクーリエはどんな企業ですか!?
もともと持っていた事業会社やベンチャーとしての性質と、コンサル出身者の持ち込んだカルチャーが良い塩梅で混ざった状態の企業だと思っています。
つまり、責任を持って意思決定権を行使するための勇気と、このようなロジックでこう進めたら7割成功するだろうというそろばんのバランスがいいと思っています。この両軸によって、スピード感のある事業推進と、それを裏付けるデータドリブンな意思決定が実現できていると思います。
必要なのは「ロールモデル」より自分軸
ー『みんなの介護』はライフステージの変化に直面する家族を支援する事業でもありますが、ライフステージとキャリアついて、マリコさんが考えることはありますか?
会社員をやっていると、どうしても仕事一直線ではいられない場面が実生活上発生することは当然だと思います。しかし職を選ぶ時点で、「ここまでしかできない」という線引きをする必要はないとも思っています。
アクセンチュアのころ出会った、尊敬している女性の大先輩がいるのですが、彼女からは「適切に自己主張すること」と「周囲とつながりを持つこと」が大切だと教わりました。強いキャリアウーマンでありながらワーキングマザーでもあり・・・と言うと鉄人のようですが、自然体でいるとは何なのかを見せてくれたのも彼女です。
私自身のキャリアも振り返ると、多くの場面で「”普通”に考えたらお前には無理だ、できない」と言われるような挑戦の連続でしたが、幸いにして努力とやり方でなんとかなるという経験をしてきました。どういう願いであれ、自分の意思がありそれを周囲に伝えることができれば、道が開けるはずです。
ー今後目指していること、キャリアビジョンについても教えてください。
キャリアには、計画立ててキャリアゴールの達成を目指す「山登り型」と、セレンディピティを重視する「川下り型」があるそうです。この2つは両立しうると思っていて、私の場合は基本的に川を下りながら、その時々で登りたい山にチャレンジして登頂したり、途中であきらめたりを繰り返しているイメージです。
為末大さんが「諦める力」という著書の中で語っていることに「他人軸ではなく、自分軸でやりたいことを見つけるべき。それは手に入れる過程だけでなく手放す過程でも見つかっていくものだ」というコンセプトがあり、近しい姿勢なのではないかと思っています。
やりたいことがあるなら躊躇する必要はないし、調整する必要が出てきたらその時に考えればよい。もし進んだ道に違和感があれば引き返してしまえばいいのではないかということです。
ーさいごに、マリコさんの「軸」とは?
正直なところ「かっこいいキャリア」みたいなものは意識していないです(もし意識していたら新卒時点でもっと就活に力を入れていたと思われます!)。「自由でniceな人間である」という人生の指針はあって、クーリエで働いている現状に当てはめると、お客様に喜んでいただけるサービスを提供することと、それを通じて会社の売り上げに貢献すること、それが私の今後のビジョンです。
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