ファクトに基づいた仮説検証サイクル
もちろん皆最初は初心者なのでこんなデータ抽出→分析のプロセスは触ったことすらありません。しかし自分のデータを見る→分析してみる→データ全体の構造を理解するというように、自然にその流れができていきます。
データ分析して、あるセグメントのカスタマー層にはこういう提案をしてみよう、その結果成約に結びついたかどうかも振り返りが即座にデータで行えて、バイアスのかからない事実から判断ができ無駄がありません。
テクノロジーの力で社会課題解決を目指すクーリエ。
介護施設紹介の事業における重要部分のひとつは、実際に施設探しをされている顧客と向き合うカスタマーサクセス(施設探しをしているカスタマーへの営業部隊)が担っています。
クーリエが急成長している背景にはこのカスタマーサクセスの業務品質・スキルが背景にあります。
実際にどういった部分がすごいのか、これまで超大手カスタマーサービスを担当し、カスタマ ー理解に関して強いバックボーンを持つ2人の役員が考察してみました。
僕は長らくGoogle日本法人立ち上げの頃からの中で広告の事業に関わってきました。顧客だった企業と一緒にインサイトを元に、どうすれば魅力的にプロモーションが伝わるか、カスタマーに動いてもらうことを軸に考え続けてきました。
そのプロセスを思い返すとカスタマーと向き合い、どうすればサポートできるのかを愚直に考えることでしかカスタマーファーストには至らないのだろうと思いました。
その後クーリエにジョインしたのですが、急成長している事業の中で目を引いたのがカスタマーサクセスだったんです。
通常、カスタマーサクセスは顧客がサービスを使って成果を出すのを指すことが多いですが、クーリエではカスタマー=消費者に施設を紹介し新しい生活を提案する部隊をカスタマーサクセスと定義しています。
私は前職で大規模なtoCサービスを担当していて、プロダクト企画とカスタマーサポートの部門を一気通貫で見ていたのですが、プロダクトの使い方だったり、何がユーザーのペインポイントになっているのか等、定量・定性データから得られるインサイトを用いて分析し、カスタマーの行動に真正面から向き合っていました。
サービスとしてカスタマーをサポートする意識も高く、この点でも非常に精度の高い業務を行っている環境でした。
クーリエに入った時は、施設紹介においてカスタマーサクセスが肝であるだろうことは知っていましたが、正直成長中のベンチャーでただ拡大中の組織なんじゃないかなと思っていました。
しかし入ってびっくりしたのは先ほどのオペレーションへのこだわりと型化の部分でした。また、それを通して未経験の方々がどんどんスキルを身に着け、キャリアをすごいスピードで積んでいることが他にはない特徴かなと思います。
クーリエでは自分たちの使うオペレーションシステムを独自で開発しています。
個人的に驚いた部分なんですが、顧客情報や、自分たちの行動履歴がシステムの裏側に保存されており、そこからSQLでクエリを作
成してデータを抽出→分析自体を自分でやっていたりするんです。こういうデータがあったらいいな、を自分自身で抽出するという
感じです。
ここが「カスタマーサクセスってどの会社も比較的同じ業務をしてるんじゃないかな」と思っていたのが覆された点でしたね。
もちろん皆最初は初心者なのでこんなデータ抽出→分析のプロセスは触ったことすらありません。しかし自分のデータを見る→分析してみる→データ全体の構造を理解するというように、自然にその流れができていきます。
データ分析して、あるセグメントのカスタマー層にはこういう提案をしてみよう、その結果成約に結びついたかどうかも振り返りが即座にデータで行えて、バイアスのかからない事実から判断ができ無駄がありません。
あとうちのカスタマーサクセスで最初に目を引いたのはオペレーションの精度です。施設の紹介って、カスタマーと電話で会話をして、良い施設を紹介するだけだよね、思っていたのですが、その成功確率もデータできちんと見ることができます。分析した結果などを元にメンバー内でインサイトを共有しあい、業界知識も含めて勉強会を繰り返して自らの価値を高めているということを日々行っています。
これを繰り返すことで、何の手を打てば成果が上がるかがわかり、これを集積していくことでどんな行動をすれば一番効率的かという型ができあがります。これがオペレーションの精度の高さに結びついています。
あとは先ほど出てきた社内のシステムについてですが、システム改修の要件定義すら自分たちで行います。
システム改修への関わり方も、「みんなの介護の機能をこうしていくべき」という改善だけではなく、自分たちの精度をあげるため必要なカスタマーリスト等を、「経験者の感覚」ではなく「ファクトに基づいて」自らデータ抽出して設計し見られるようにするなど、自分たちが操るシステムを解像度高く改善し変えていくところに強みがあります。
あとは先ほど出てきた社内のシステムについてですが、システム改修の要件定義すら自分たちで行います。
システム改修への関わり方も、「みんなの介護の機能をこうしていくべき」という改善だけではなく、自分たちの精度をあげるため必要なカスタマーリスト等を、「経験者の感覚」ではなく「ファクトに基づいて」自らデータ抽出して設計し見られるようにするなど、自分たちが操るシステムを解像度高く改善し変えていくところに強みがあります。
ここまで話をするともはや普通のカスタマーサクセスじゃないよね、ということをご理解いただけるとも思うのですが、一番重要なのが個人と組織の成長面ですね。
データドリブンな行動をすることで、どこが悪かったのかな、とかどこに手を打てばいいのかと悩む時間が圧倒的に少なくなり、価値ある業務に時間を使うことができ、成功体験が蓄積されます。これは何より自身のキャリアに一番響く部分かなと思います。
また、マネジメントに関われるチャンスも多く、早くて半年くらいでサブリーダーになり、メンバーをマネジメントするということもあります。サービスが急拡大しているからこそ、組織も大きくなって後輩もバンバン入ってきて、共にいい機会を得られています。
また、事業の「現場」が学べて、正しくビジネスモデルやカスタマーのニーズを理解できることから、これを踏まえて企画に行きたいとか考えている方にも良いと思いますし、実際にそういったキャリアを積んでいるメンバーもいます。
入江さんの話の通り、データを使って人が価値を出す、成長しているというのがやはり大きい点ですね。話法や傾聴、そして営業スキルのみが身につく、ということではないということだと思います。
未経験の方でもすでに型があって迷いなく成果が出せる仕組みがあり、よりスキルアップしたい方はデータドリブンな業務でより腕を磨き、社内外で次のキャリアも幅広く考えられるようになる、というのが一番の魅力なんじゃないかな、と思います。
これから生成AIやBIツールが一気に広がって、なくなる仕事が多くなることは容易に想定できるのですが、それがゆえに我々は元々テクノロジーを使い「本来の“人の価値”を高めるための業務改革」というのを目指していて、それを体現しているのがクーリエのカスタマーサクセスです。
一方でインターネットサービスであるにも関わらず、ご利用者さまから感謝の手紙をいただくこともあったりします。とても嬉しい瞬間で、こんなIT企業っていいよね、と思っています。
これから生成AIやBIツールが一気に広がって、なくなる仕事が多くなることは容易に想定できるのですが、それがゆえに我々は元々テクノロジーを使い「本来の“人の価値”を高めるための業務改革」というのを目指していて、それを体現しているのがクーリエのカスタマーサクセスです。
一方でインターネットサービスであるにも関わらず、ご利用者さまから感謝の手紙をいただくこともあったりします。とても嬉しい瞬間で、こんなIT企業っていいよね、と思っています。